「あの人は管理者になってからどうも仕事ができないよね」と普通の社員だったときはできる人だったのに人事で上司に昇格すると無能な人に陥る。どのような職場でも経験はあると思います。
今回は、人事マネジメントにまつわる無能上司が生まれる原因と解決についてのお話です。
ピーターの法則
この無能上司はピーターの法則と名付けられています。
ピーターの法則とは、米国の教育学者であるローレンス・J・ピーター氏が、著書「ピーターの法則―〈創造的〉無能のすすめ」の中で提唱され名付けられた法則です。
能力主義の階層組織の中において、人は自らの能力の極限まで出世する。
しかし、能力な人は、昇進することで能力を無能化していく。
そして、いずれ組織全体が無能な人材集団と化してしまう。
有能・無能の人材育成パターン
無能、有能上司が生まれるパターンは以下のとおりです。
- 優秀な人でも昇進し続けるうちに能力の限界に達しいつしか無能になる
- 無能な人は今の地位にとどまり、組織が無能な人ばかりになる
- まだ限界に達していない人によって組織は機能する
1のパターンでは。仕事で成果を上げる→昇進する→成果を上げる→能力の限界により成長が止まり、無能上司が誕生誕生する。
2のパターンは、仕事で成果を挙げれないから、その地位に居座り続ける。例を上げると働かないおじさん、お局職員等
3のパターンは、仕事で成果を上げる→昇進→成果を上げる→成長し昇進を続ける人たちで、この人達が組織を機能させています。
あの人の食介の技術はすごい!」「あの人の知識は半端ない」という人が管理職についた途端、うまく回らず「あの人、仕事できたのに・・・」というどの業種でもよくあるパターンに陥ることです。
どの会社、職場でもそうですが、仕事ができる=上司に向いているではないのです。

解決方法
無能上司を生ませないようにする解決方法は以下の2点です
- 新たな地位に対して十分な訓練を受けさせる
- 現在の仕事に専念してる人は昇進ではなく昇給させる
例えば、サブリーダー、リーダー、主任、管理者という昇格制度であれば、サブリーダー時にリーダーもしくは管理者の地位の訓練を10%ほど受けさせ、昇格するごとにその比率を高めていく。本来、昇格するたびに上のポジションを担わせ、いずれは自分が先頭に立ち下を育てるという意識を芽生え植え付けていくのがあるべき姿です。
降格制度
では、その地位においてうまく行かない、他スタッフからの評価が思わしくない場合はどうするのかといえば降格させることです。元々、仕事はできる人だったわけですから、その地位でうまく行かなかっただけです。
降格と聞けば厳しい処分に思えるでしょうが、その人が働けるポジションでポテンシャルを最大に発揮してもらい、十分な報酬を与えることが大切なのです。降格させやる気を失わせる、仕事はできるのに会社から去ることは、組織、会社にとって損でしかありません。

苦い経験
私自身、10年以上前になりますが、法律の関係で急遽リーダーにさせられました。
しかし、急遽であったこと、ただでさえ自分の仕事で手一杯であったことから自身の心構えはついてきておらず、その状況で部下からはいいように思われておらず、2ヶ月ほどで精神的に参り休職という憂き目に会いました。
長年勤めてるから地位を与える、仕事ができるから地位を与えるではなく、適材適所のマネジメントこそが会社組織としていい会社だと考えます。
昨今、昇格、昇進したくないという理由は、付け焼き刃の人事でしっかりとした人事マネジメントができていないからだと考えます。
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