介護業界のイメージはどういうものでしょうか。
正直、ネガティブのほうを浮かべると思いますが仕事内容から仕方がないと思います。
なかには、一企業が業界のイメージを変えると謳っているところもあるようですが、そもそも業界のイメージを変えるとは企業がすべきことでしょうか?
介護業界のイメージ
介護業界のイメージは世間から見ると大体は以下のとおりです。
- 体力的にきつい仕事が多い
- 精神的にきつい仕事が多い
- 給与水準が低め
では、これらのイメージを変えるにはどうするのでしょうか?
仕事内容を変える、行政に訴え報酬UPしてもらう、根本の仕組みを変えるなどですが、基本的には介護サービスは介護保険法から成り立っています。従い、法律から成り立っている介護のイメージを企業が変えるというのはおかしな話です。大々的に革命、改革するなど相当企業に力なり仕組みがないと無理に等しいです。
革命、改革を言うのであれば、車を例にもってくるとわかりやすいでしょう。
現在、ガソリン、ディーゼルなど内燃機関エンジンで動く車が、徐々に電気でモーターを動かす電気式自動車にシフトしつつあります。部品もエンジンからモーターに変わるため、流用はできず、世界では新しい自動車会社も出てきています。
このように仕組みそのものが変わることがイメージが変わる、革命、改革であり、企業が爽やかなCMを打ち出す、まやかし的なキャッチコーピーでごまかす等でそのように言われてもピンときません。

企業イメージの構築
介護の仕事内容は、食事介助、入浴介助、トイレ介助等々です。仕事内容を変えるというのであれば革命です。イメージが変わるでしょう。
しかし、爽やかなイメージのCM、サイトを作る。SNSでいい面ばかりクローズアップさせることは、対外的な企業イメージの構築です。そのイメージによって入居、就職、出資などを一考するものであって介護業界のイメージが変わるわけではありません。何をもって業界のイメージアップ、革命なのでしょうか。
企業はキャッチコーピーを打ち、CMを打ちブランディングを構築します。
大衆に受けるものなのか、高級路線で行くものなのか、バリュー勝負でいくものなのか。それぞれの企業戦略があります。しかし、企業戦略に業界イメージを変えることを取り入れてどうするのでしょう?
正直、業界と企業の立ち位置を間違えていないでしょうか。
見た目に囚われるな
故・野村克也氏がヤクルト監督に就任当初、ある選手に「お前は芸がない芸NO人や」と言ったそうです。この選手が嫌いではなく、野球に力を注げば伸びるのにTVに出てうつつを抜かしていけば消えてしまうからこその言葉でした。
メディアに取り上げられるような派手な事をすれば達成感はあるように思いますが、実際は見た目に囚われるからこそ「業界のイメージを変える」という考えにたどり着いたのではないでしょうか。
しっかりと介護という仕事に向き合う企業であれば、イメージ、革命といった外野に惑わされることなく突き進むものではないでしょうか。

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