前回の孫が祖母を殺害した事件の続きです。

孤立無援、そして歪む精神
幼稚園の経論として働くかたわら、祖母の介護を行う以下の通りの現状
- 夜中に何度もトイレに起きる祖母の付添、睡眠時間は毎日1~2時間
- 幼稚園の仕事でミスをしたり、遅刻したりすることもあって上司や同僚からよく叱られ、祖母の介護をしていることを説明しても『嘘つき』と信用されない。
- 親戚からケアマネジャーとの接触の禁止、何を言っても叔母は「あなたが面倒をみて」
孤立無援での介護が5ヶ月も続いた。というか5ヶ月で終わらせることになった。
私も嫌な人の介護をすることはあります。その際は、「この数分で終わる」というのを自分に言い聞かせています。しかし、働いているとき以外、四六時中の介護でのストレスは相当なものだったと思います。これに罵声もあったあたのですから、むしろ、5ヶ月も続いたのかと言うのが心境です。

親族の冷たい反応
そして、殺害。その後、裁判での判決は、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役4年)。
しかし、父親のコメントは「刑務所に入るべきだ。『介護をやらされてかわいそう』との前提で判決が出ている。妹(叔母)とも話したが同じ思いだ。今後連絡することもないし、親としての愛情はない」という冷たいものだった。
罪は償わなければいけないですが、もし、この親族がなにか手を差し伸べれいれば、違う方向へ向かったのではないかと言う考えです。
見えない解決策
このケースは、声を上げたものの、誰一人正常な思考を持った人間がおらず、非協力的で見向きもしない人間ばかりの介護だから起きたケースです。そして、この場合は解決策が見いだせなかったのです。
本人の言うことは親族に受け入れられず、会社では嘘と捉えられ、ケアマネージャーとの接触を禁じられるという八方塞がりな状況を作りあられたのです。
この八方塞がりな状況は、今回の件ならびにこのような介護のケースだけでないです。
いじめ問題、虐待問題等、古くはストーカーなど、上げたくてもあげれない、あげてもまともに取り合ってくれない、行政の介入ができない、やらないなどの解決できないままいたちごっこの繰り返しでいままで進んできた問題です。
介護保険制度が悪いというのであれば、どこをどう改善すればいいのでしょうか。そして、システムを改善するまでにいつまで待てばいいのでしょうか?
親族の非協力的な態度、介護保険制度の不備等問題はありますが、自分に降り掛かった場合、または周りで同じようなケースが起こった場合、あれが悪いというだけで解決できますか?

この事件から学ぶべきこと
この事件から私から言えるのは、自分にも自分の周りでも起こり得る問題と捉えることです。そして、親族間で介護を押し付けずに問題と向き合い、押し付けない解決方法を見いだしてください。
そして、少しでも後悔のない協力が当たり前の世界をお互いに過ごしていきたいですね。
コメント