介護では事故はつきものです。事故が起きたらヒヤリハット、インシデントレポートを書くときがあります。しかし、それらは次の事故、事件を防ぐためですがどうも活かしきれないことが多々あると思います。
今回は大震災を踏まえ備えた結果、助かった命のお話をします。
概要
2004年10月23日に中越地震が発生し、上越新幹線のとき325号が脱線する事故が発生しました。この事故で乗客乗員155人のうち死者・負傷者は0名でした。
日本の新幹線史上初の脱線事故ということもあり、メディアはこぞって「安全神話の崩壊」と揶揄する報道ばかりで大きな事実にはまったく触れませんでした。
大震災を踏まえて行動する
9年前の1月17日兵庫県南部を震源とする地震が発生し、当時の戦後最多となる死者を出す阪神・淡路大震災を引き起こしました。そして、被害の中でも未だに象徴的なものとして阪神高速3号神戸線の一部が橋脚から倒壊です。
この件を踏まえ、JR東日本はリスクが高い高架橋の補強を行い、地震が起きても被害を最小限に食い止める行動を起こしました。結果は上記で語ったように脱線のみで済みました。また、余震が起き撤去作業には難航しましたがその余震にも耐えきりました。
そして、今度はこの事故を踏まえ脱線被害の防止を検討、対応をしています。

他責では解決しない
介護も同様に事故が起きた時はそれらを分析しそして次に活かす。ただ、活かしきれないどころか活かせない場合があります。それは、インシデントレポート、ヒヤリハットの記載が面倒という気持ちで記載し、内容が他責で次につながらないパターンです。
「あの職員のやり方が悪い」「あのリーダー・管理者が焦らすから!」「あの利用者が勝手にした」などなど、このような気持ちで記載しても次に繋がる案は出てこないでしょう。出てきても多角的に検証してないでしょうから同じような事故は起きるでしょう。
もし人が悪いというのであれば、自分や会社が動いて解決する必要があるでしょう。
一部の職員に偏っているならその職員の仕事に対する意識を会社が問いただす必要があり、リーダー、管理者が圧をかけてやりずらいというのなら、自ら別事業所や別会社へ移り環境を変えてやる必要があります。利用者が行動派ならケアマネジャー、家族を巻き込んで実態を知って貰う必要もあるかもしれません。他責の前にまずは自分や事業所では何ができるかが重要です。
インシデントを減らすために
今回は大きい事例ですが地震は身近で起こりえます。そして、どれだけ備え被害を最小限に食い止めるかです。介護も同様に人が人を相手にしてるため色々ハプニングは起きます。しかし、防げるハプニングはあるはずです。
インシデントレポートを次に繋げる内容にして同様の事故を減らしていきたいものです。

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