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年始にこんな事を書いています。詐欺には気をつけないといけません。
しかし、過去に詐欺商法の一つ現物まがい商法で刺殺事件まで発展したケースもあります。
今回は豊田商事事件と豊田商事会長刺殺事件を紹介します。
豊田商事事件とは
豊田商事事件とは1980年代に発生した現物まがい商法を手口とした詐欺事件です。
手口は金の地金を購入者と契約するものの、金ではなく証券を購入するという手口でした。
従い代金と証券を引き換えるものの、豊田商事には金などなくあるのは偽物の金の延べ棒でした。
当時の背景として、各家庭は固定電話、現代より家に上がりやすい、情報を得る手段は基本的にテレビ、ラジオ、新聞がメインであり情報の入手は限られています。
そういう最中で、豊田商事が無差別に電話をかけ目星ついた家に行き、線香をあげる、寂しい老人の話し相手をする等、情に訴え「金は現金と同じで、しかも税金がかからない。絶対に値上がりする」というセールストークで1軒1軒と購入させ、被害者およそ2万7000人、被害総額2000億円にも及びました。

豊田商事会長刺殺事件
1985年、豊田商事のやり方が社会問題となり4月には関連会社の社員が逮捕され警察の操作が入り始めました。
そして、6月18日、会長逮捕という情報をききつけたマスコミが会長宅の前で集まっていました。
16時30すぎに2人の男が会長宅に侵入。マスコミが報道する中で殺害に及びました。会長は病院に搬送されるも死亡しました。そして、豊田商事は7月1日に破産宣言を受けました。
2人の犯人の男たちですが、当初「騙された老人たちに依頼されてやった」などと供述していたが、実際は誰の依頼などかは不明だそうです。
社名は系列をイメージさせるため
「豊田商事」という社名、そして関連会社の社名は「鹿島商事」。現在、日本でトップ企業の二社ですが当時もトップです。その2社と「豊田商事」「鹿島商事」は関係ありません。しかし、この社名は系列をイメージさせるためにつけたものだそうです。
当時の情報を得るにはテレビ、ラジオ、新聞がメインです。SNS、ネットは存在しないのですから、名前で誤認するのも仕方ないことです。
この事件をきっかけにできたのがクーリング・オフ制度です。

時代に合わせた詐欺商法
この当時は金の輸入量が過去最高。金利もやや下がり気味(約7%→約5%と今では羨ましい)で貯金に対する不安がありそれを煽る形でこのような詐欺が横行しました。
40年後、現代ではこのようなわかりやすい詐欺ではなく、冒頭に謳ったような煽り文句をSNSのプロフィール、紹介文に入れてカモを探し高額商材を売るなどと、形を変えて詐欺は横行しています。
「自分は大丈夫」「詐欺などしない」と考えていても未来のことは予測できないのも事実です。
地に足をつけた事をしてお金をため、正しいやり方でお金を殖やしていきましょう。
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